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文献詳細

雑誌文献

検査と技術5巻7号

1977年07月発行

文献概要

技術講座 血清

免疫グロブリンの定量

著者: 吉岡秀雄1

所属機関: 1徳島大病院中検

ページ範囲:P.518 - P.521

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1.免疫グロブリンの基本構造
 免疫グロブリンという名称は,抗体活性を持つ血清タンパクを意味している.血清を電気泳動すると,これらのタンパクの大部分はγ-グロブリン領域に泳動される.このタンパクを最初はγ-グロブリンと呼んでいたが,1964年WHOによってImrnunoglobulin(免疫グロブリン)と命名されたもので,通常Igと略記されている.免疫グロブリンの単位分子は図1に示すごとく,4個のポリペプチド鎖から成っている.すなわち分子量約23,000のL鎖(Light-chain)が1対と,分子量50,000〜70,000のH鎖(Heavy-chain)1対が互いにS-S結合で連結されている.
 H鎖にはそれぞれ特有な抗原構造γ,α,μ,δ,及びεがある.このH鎖の違いによってIgG,IgA,IgM,IgD,IgEの5つのクラスに分類される(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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