文献詳細
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病気のはなし
鉄欠乏性貧血
著者: 北中明1
所属機関: 1川崎医科大学検査診断学
ページ範囲:P.1212 - P.1217
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●鉄欠乏性貧血では,ヘモグロビン値の低下,平均赤血球容積(MCV)と平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)の低下(小球性低色素性貧血)に加え,血清鉄の低下,総鉄結合能(TIBC)の上昇,血清フェリチン値の低下を認める.
●妊娠可能年齢にある女性で非常に頻度が高い.悪性腫瘍などを伴うことがあるため,鉄欠乏性貧血と診断した場合は,鉄の補充だけではなく,鉄欠乏をきたした原因の検索を行うことが重要である.
●鉄剤は経口投与が原則である.鉄剤の投与は貧血が改善し,血清フェリチン値が正常化するまで続行する.
●静注鉄剤を使用する場合は,治療開始前に総鉄投与量を計算して鉄過剰症をきたさないようにする.
●鉄欠乏性貧血では,ヘモグロビン値の低下,平均赤血球容積(MCV)と平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)の低下(小球性低色素性貧血)に加え,血清鉄の低下,総鉄結合能(TIBC)の上昇,血清フェリチン値の低下を認める.
●妊娠可能年齢にある女性で非常に頻度が高い.悪性腫瘍などを伴うことがあるため,鉄欠乏性貧血と診断した場合は,鉄の補充だけではなく,鉄欠乏をきたした原因の検索を行うことが重要である.
●鉄剤は経口投与が原則である.鉄剤の投与は貧血が改善し,血清フェリチン値が正常化するまで続行する.
●静注鉄剤を使用する場合は,治療開始前に総鉄投与量を計算して鉄過剰症をきたさないようにする.
参考文献
1)通山薫:フェリチン,血清鉄と鉄結合能.medicina 42(増刊号):286-288,2005
2)厚生労働省:国民健康・栄養調査(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_chousa.html)(2022年8月8日アクセス)
3)矢冨裕,通山薫(編):血液検査学.医学書院,2012
4)日本鉄バイオサイエンス学会治療指針作成委員会(編):鉄剤の適正使用による貧血治療指針 改訂第3版.響文社,2015
5)Kawasaki K, Hamamoto Y, Horibe M, et al : Curative resectability of gastrointestinal cancer identified from iron deficiency anemia. Oncol Lett 14:4301-4304,2017
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