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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻11号

2022年11月発行

技術講座 生化学

電気泳動法による異常蛋白の分析および判読の仕方

著者: 藤田清貴1

所属機関: 1群馬パース大学大学院保健科学研究科病因・病態検査学領域/医療科学領域

ページ範囲:P.1233 - P.1239

文献概要

Point

●血清蛋白分画検査(SPE)では,アルブミン分画より幅の狭い蛋白帯が正常の分画と異なる位置にみられた場合,M蛋白を疑う必要があります.

●免疫固定電気泳動法(IFE)では,抗体と抗原の量的比率で濃さが変わることから,形成されるバンドの濃さで目的蛋白の増減を判定することはできません.

●M蛋白は,免疫電気泳動法(IEP)で正常の免疫グロブリンの沈降線とは異なる形態(M-bow)を呈するか,全く新しい沈降線として観察されます.

参考文献

1)藤田清貴:序論—異常反応について.生物物理化学 51:223-226,2007
2)藤田清貴:臨床検査で遭遇する異常蛋白質 基礎から発見・解析法まで.医歯薬出版,pp19-23,2010
3)石垣宏尚,藤田清貴,櫻林郁之介:蛋白質の電気泳動解析技術.医療と検機器・試薬 36:270-280,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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