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増大号 見て学ぶ 一般検査学アトラス—外観検査から顕微鏡検査まで 精液検査
精液の外観検査
著者: 横山千恵1 松岡実紀子1 古城公佑2
所属機関: 1筑波大学附属病院検査部 2筑波大学医学医療系泌尿器科
ページ範囲:P.378 - P.381
文献購入ページに移動精液は,液体成分の精漿に精子が浮遊した液体である.精囊腺と前立腺の分泌液が精漿の90%を占め,残りは精巣上体や尿道球腺に由来する.射精の際にこれらの分泌液は尿道に分泌された後,少量ずつ律動的に体外に射出される.初めのほうの射出精液は精子に富むが,後半になるにつれゲル状の塊を多く含み精子が少なくなる.
性交や人工授精後,女性の体内で卵管に到達する精子の総数が少ないと,受精に至らず不妊の原因となる.精液検査は,精液中に含まれる精子の数,運動性,形態などを総合的に評価することで不妊の原因を探り,治療計画を立てるうえで不可欠である1,2).
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