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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻3号

2022年03月発行

文献概要

増大号 見て学ぶ 一般検査学アトラス—外観検査から顕微鏡検査まで 精液検査

精液の顕微鏡検査

著者: 横山千恵1 松岡実紀子1 古城公佑2

所属機関: 1筑波大学附属病院検査部 2筑波大学医学医療系泌尿器外科

ページ範囲:P.382 - P.387

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精子形態の評価(図1〜4)

 精液に含まれる精子は,活発な運動性を有する前進運動精子,運動性が弱く小さな円を描くように動く非前進精子,動きが全くみられない不動精子や死滅精子,正常形態を喪失した奇形精子に分類される.精液の顕微鏡検査では,1回射精当たりの総精子数や,単位体積当たりの精子の数(精子濃度)だけでなく,運動精子の割合(運動率)や正常精子の割合(正常形態率)も定量的に評価する.これらは自然妊娠するまでの期間や不妊治療の成功率と相関するため,古くから用いられている指標である.

 精子の頭部には凝縮した核の前半部分を先体が覆う.受精の際に最初に融合する部位である.頭部と尾部との間をミトコンドリアがらせん状に取り囲み,精子の運動に必要なエネルギーを産生する(図1).

参考文献

1)荒木康久,沖津摂,佐藤和文,他(編):「ヒト精液検査と手技」WHO・ラボマニュアル5版.世界保健機関,高度生殖医療技術研究所,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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