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増大号 見て学ぶ 一般検査学アトラス—外観検査から顕微鏡検査まで 結石検査
結石の外観検査
著者: 川満紀子1
所属機関: 1九州大学病院検査部
ページ範囲:P.388 - P.391
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結石は,臓器により尿路結石,胆石,膵石,唾石などがさまざまな要因で形成される.本稿では,尿路結石について取り上げる.
日本における尿路結石の罹患率は年々増加しており,2005年の尿路結石症全国疫学調査では生涯罹患率は男性では7人に1人,女性では15人に1人に達しており1),非常にありふれた疾患となっている.尿路結石は結石の位置により上部尿路結石(腎結石,尿管結石)と下部尿路結石(膀胱結石,尿道結石)に分けられ,上部尿路結石が全体の約96%を占めている.尿路結石はさまざまな要因がかかわって形成される多因子疾患であり,尿停滞,尿濃縮,代謝,尿路感染,遺伝因子,環境因子,薬剤,高分子物質などが成因となる.
結石は,臓器により尿路結石,胆石,膵石,唾石などがさまざまな要因で形成される.本稿では,尿路結石について取り上げる.
日本における尿路結石の罹患率は年々増加しており,2005年の尿路結石症全国疫学調査では生涯罹患率は男性では7人に1人,女性では15人に1人に達しており1),非常にありふれた疾患となっている.尿路結石は結石の位置により上部尿路結石(腎結石,尿管結石)と下部尿路結石(膀胱結石,尿道結石)に分けられ,上部尿路結石が全体の約96%を占めている.尿路結石はさまざまな要因がかかわって形成される多因子疾患であり,尿停滞,尿濃縮,代謝,尿路感染,遺伝因子,環境因子,薬剤,高分子物質などが成因となる.
参考文献
1)Yasui T, Iguchi M, Suzuki S, et al : Prevalence and epidemiological characteristics of urolithiasis in Japan : national trends between 1965 and 2005. Urology 71:209-13,2008
2)Strohmaier WL : Course of calcium stone disease without treatment. What can we expect? Eur Urol 37:339-344,2000
3)伊藤恭典,安井孝周:尿路結石症.泌外 30:197-207,2017
●宮澤克人,近沢逸平,坂本信一,他:全国疫学調査からみた尿路結石.腎と透析 88:144-148,2020
●陶山俊輔,井川掌:結石の種類とその特徴.成人病と生活習慣病 45:951-956,2015
●宮澤克人,鈴木孝治:腎の異常−結石.五十嵐隆,鈴木洋通,丸茂健(監・編):腎・泌尿器疾患診療マニュアル.メジカルビュー社,p16,2007
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