icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻4号

2022年04月発行

文献概要

トピックス

がんゲノム医療—分子病理専門医と臨床検査技師の協調

著者: 川野竜太郎1 西原広史1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット

ページ範囲:P.406 - P.411

文献購入ページに移動
はじめに

 2020年12月に日本病理学会による第1回分子病理専門医試験が開催され,232名(2021年4月1日時点)が認定された.がんゲノム医療の開始に伴い,がん遺伝子パネル検査,エキスパートパネルなどにおける病理医の役割が広がっており,臨床検査技師の仕事も増加の一途をたどっている.分子病理専門医には“エキスパートパネルへの参加”,“分子病理レポート作成”,“腫瘍細胞含有割合の判定”などが求められ,臨床検査技師には“病理組織検体の適切な保管”,“ブロックの薄切(必要に応じてトリミング)”,“腫瘍組織からの核酸抽出”などの作業が要求される.本稿では,がんゲノム医療時代における分子病理専門医と臨床検査技師の役割について述べていく.

参考文献

1)Chalmers ZR, Connelly CF, Fabrizio D, et al : Analysis of 100,000 human cancer genomes reveals the landscape of tumor mutational burden. Genome Med 9:34,2017
2)Zehir A, Benayed R, Shah RH, et al : Mutational landscape of metastatic cancer revealed from prospective clinical sequencing of 10,000 patients. Nat Med 23:703-713,2017
3)厚生労働省:中央社会保険医療協議会 総会(第415回)医療機器の保険適用について(令和元年6月収載予定)(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000513115.pdf)(2021年11月22日アクセス)
4)日本病理学会(編):ゲノム研究用・診療用病理組織検体取扱い規程.羊土社,2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?