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技術講座 血液
アンチトロンビン活性—測定試薬の標準化と基準値設定
著者: 家子正裕1
所属機関: 1岩手県立中部病院臨床検査科・血液内科
ページ範囲:P.428 - P.433
文献購入ページに移動●先天性アンチトロンビン(AT)欠乏症は特発性血栓症の1つとして指定難病327に指定されており,その診断には健常成人のAT活性基準値の下限未満であることが条件となる.
●AT活性測定試薬にはトロンビン阻害法およびXa阻害法を測定原理とする試薬が数多くあり,普遍的AT活性基準値の設定にはこれらの試薬の標準化が必要である.
●AT国際標準品(NIBSC)を用いて,わが国で使用されている7種類のAT活性測定試薬のハーモナイゼーションを行い,それぞれの換算式を得た.
●健常成人214名および先天性AT欠乏症患者78名のAT活性を測定し,換算式で変換後のAT活性値(平均±SD)は105.4±10.1%および50.0±9.0%であった.
●わが国の健常成人のAT活性基準値は105.4±30.3%とし,基準値の下限を75.1%とすることが提唱された.
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