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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻5号

2022年05月発行

文献概要

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解答と解説

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ページ範囲:P.547 - P.547

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 貧血は血液の血色素量〔ヘモグロビン(hemoglobin:Hb)濃度〕が低下し,循環赤血球量の減少した状態を言う.医学的には血液(末梢血)中のHb濃度,赤血球数(red blood cell:RBC),ヘマトクリット(haematocrit:Ht)が減少し,基準値未満になった状態として定義される.平均赤血球容積(mean corpuscular volume:MCV)と平均赤血球Hb濃度(mean corpuscular hemoglobin concentration:MCHC)により,小球性低色素性貧血,正球性正色素性貧血,大球性高色素性貧血の3つのタイプに分類される.

 本国では貧血の約3分の2が鉄欠乏性貧血である.Hbは,酸素と結合するヘムとグロビンが結合して産生される.ヘムの合成には鉄が必要で,Hb1分子には鉄原子が4個含まれる.なんらかの原因により鉄が不足すると,Hbの産生が不十分となり,赤血球1個当たりのHbが減り,赤血球の大きさが小さくなり,小球性低色素性貧血を示す.貧血の進行により組織への酸素供給量が低下し,これを補うため心拍数の増加による動悸や息切れが起こり,一般的な貧血症状(頭痛,めまい,顔面蒼白,倦怠感,易疲労感など)が生じる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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