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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻6号

2022年06月発行

文献概要

技術講座 生理

心臓超音波検査—伝わるレポートの作成と伝達方法

著者: 大沼秀知1

所属機関: 1福島県立医科大学附属病院検査部

ページ範囲:P.612 - P.619

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Point

●計測値の羅列では診断につながりません.依頼内容から臨床医の“ここを見てほしい”を考え,どの評価法,どの画像が診断に有用か整理して心臓超音波検査(心エコー図検査)を進めましょう.

●“心エコー診断が身体所見と合わない”,“診断を裏付ける客観的数値などが記載されていない”,“特徴的な所見を満たしていない”,このようなレポートは信用されません.

●心エコー図検査で使用する計算式はさまざまな仮定や法則のうえに成り立っています.測定原理,測定限界を理解して正しいデータを報告しましょう.

●心機能の指標に絶対のものはありません.検査中/検査後に算出した値が修飾されていないか考える“クセ”をつけましょう.

●心エコー図とレポートは検査室の“モノ”ではありません.相手に伝わって初めて生かされる情報です.

参考文献

1)Zoghbi WA, Adams D, Bonow RO, et al : Recommendations for noninvasive evaluation of native valvular regurgitation : A report from the American Society of Echocardiography developed in collaboration with the Society for Cardiovascular Magnetic Resonance. J Am Soc Echocardiogr 30:303-371,2017
2)日本循環器学会,日本肺高血圧・肺循環学会,日本呼吸学会,他:肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/10/JCS2017_fukuda_h.pdf)(2022年2月20日アクセス)
3)日本循環器学会,日本胸部外科学会,日本血管外科学会,他:2020年改訂版 弁膜症治療のガイドライン(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/04/JCS2020_Izumi_Eishi.pdf)(2022年2月20日アクセス)
1)日本超音波検査学会(監),増田喜一,遠田栄一(編著):心臓超音波テキスト 第2版.医歯薬出版,2009
2)吉川純一(編):臨床心エコー図学 第3版.文光堂,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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