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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻6号

2022年06月発行

Q&A 読者質問箱

乳び検体を測定する際の注意点や,濁度との関係について教えてください.

著者: 清宮正徳1

所属機関: 1国際医療福祉大学成田保健医療学部医学検査学科

ページ範囲:P.635 - P.637

文献概要

Q 乳び検体を測定する際の注意点や,濁度との関係について教えてください.

A 自動分析装置から検体ごとの溶血・黄疸・乳び指数が出力されますが,これらの指数には明確な基準がなく,装置メーカーや機種によって出力値が異なります.特に乳びについては標準物質がありません.乳びが認められる場合は中性脂肪(triglyceride:TG)濃度が高値ですが,TGが高くても乳びを認めない症例も多く存在します.また,極端に強い乳び検体(ミルク状)では後述する容積置換現象に対応する必要があります.

参考文献

1)藤本一満:精度を確保するための技術的・情報データの活用.臨病理 67:468-473,2019
2)戸田克己:ホルマジン濁度数.検と技 20:1125-1126,1992
3)藤本一満:臨床化学検査でピットフォールに落ちないために 3)検体異常 (1)溶血・乳び・黄疸など.Med Technol 48:596-598,2020
4)山下計太,前川真人:中性脂肪測定:遊離グリセロール消去法と非消去法について—国際標準化への対応は?.臨病理 68:334-339,2020
5)鈴木祥史,有馬聖喜,伊藤浩一:ナトリウムイオン電極,直接法(非希釈法)と間接法(希釈法)との測定値乖離に及ぼす透析除水量の影響について.日透析医学会誌 36:1611-1617,2003
6)神山清志:非常に乳びが強く,遠心分離後に上層がクリーム状となってしまう検体があります.このような検体を測定する際の注意点を教えてください.Med Technol 46:417-419,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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