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リアルタイムPCRに用いられるクエンチャーの種類と使い分け
著者: 松田和之12
所属機関: 1信州大学学術研究院保健学系 2信州大学医学部保健学科検査技術科学専攻(生体情報検査学領域)
ページ範囲:P.638 - P.640
文献購入ページに移動新型コロナウイルス遺伝子検査にも応用されている反応がリアルタイムPCR(polymerase chain reaction)である.リアルタイムPCRの手法の1つがポリメラーゼの5’-3’エキソヌクレアーゼ活性(5’末端から3’末端の方向にホスホジエステル結合を加水分解)を利用した加水分解プローブ法である1).これは,蛍光物質とクエンチャーで標識したdual-labeledプローブを用いた方法であり,いわゆるTaqManプローブ法とも呼ばれる.プローブの両末端に標識された蛍光物質とクエンチャーの間での蛍光共鳴エネルギー移動(fluorescence resonance energy transfer:FRET)により,加水分解されていないプローブでは蛍光物質からの蛍光が抑制(クエンチング)され,プローブが加水分解されるとFRETが起こらず,蛍光物質からの蛍光が検出される2,3).
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