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あとがき・次号予告 フリーアクセス
著者: 大楠清文
所属機関:
ページ範囲:P.690 - P.690
2015年にオックスフォード大学と野村総合研究所によって「20年後までに日本の仕事の約50%が人工知能やロボット等で代替可能になる」との見通しが公表され,AI(人工知能)の技術の発展によって“なくなる仕事(代替可能性が高い)”と“残る仕事(代替可能性が低い)”が話題となり,おのおの100種類の仕事が列記されましたが,“臨床検査技師”はどちらにも含まれていませんでした.その本質として,まさしく言い得て妙な提言が2019年に日本臨床衛生検査技師会「臨床検査技師あり方推進ワーキンググループ」から公表されています.『AIはあくまで「道具」であり「道具」には必ず「使う人」が必要となる.つまりAIは我々にとって仕事を奪う「脅威」ではなく,人間と「共存」していく存在となっていくと予想する.実際の医療現場では患者を中心としての業務であり,複雑な表現を交えたコミュニケーションが必要であるが,臨床検査技師がこれからのAI時代を生き残るためにはAIを活用できる人材の育成を急ぎ,AIと共に「コミュニケーション力」を磨き患者の近い場所で業務を実践し,他医療職に信頼される職種になっていくことが必要と考える』.
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