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ページ範囲:P.721 - P.721
文献購入ページに移動 線溶とは線維素(フィブリン)溶解の略です.生体においては,先行する凝固反応(フィブリン血栓形成)に対して,これを分解しようとする二次線溶反応が惹起されます.この二次線溶反応は,止血のために形成された血栓を適切に溶解し,血流を復活させることによって組織の虚血障害を防ぐ生体防御メカニズムの1つと考えられています.一方,なんらかの理由で,フィブリン産生と無関係に線溶が活性化される状態を一次線溶と称し,この場合,凝固前のフィブリノゲン(線維素原)が溶解されます.
臨床において,最も頻用される線溶マーカーはフィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation product:FDP)であり,フィブリノゲン分解産物(一次線溶)とフィブリン分解産物(二次線溶)の両者を反映します.一方,血栓(安定化フィブリン)が形成され,その血栓が溶解するとD-ダイマーが血中に出現します.D-ダイマーはFDPの一部ですが,フィブリン分解産物(二次線溶)を反映することになります.
臨床において,最も頻用される線溶マーカーはフィブリン/フィブリノゲン分解産物(fibrin/fibrinogen degradation product:FDP)であり,フィブリノゲン分解産物(一次線溶)とフィブリン分解産物(二次線溶)の両者を反映します.一方,血栓(安定化フィブリン)が形成され,その血栓が溶解するとD-ダイマーが血中に出現します.D-ダイマーはFDPの一部ですが,フィブリン分解産物(二次線溶)を反映することになります.
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