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文献詳細

雑誌文献

検査と技術50巻7号

2022年07月発行

文献概要

技術講座 血液

プロトロンビン時間(PT)の試薬特性

著者: 涌井昌俊1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学教室

ページ範囲:P.728 - P.734

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Point

●プロトロンビン時間(PT)は,外因系凝固経路の凝固異常のスクリーニングやワルファリン療法のモニタリングに用いられる検査である.

●PT試薬は,組織因子とリン脂質の複合体である組織トロンボプラスチンおよび塩化カルシウムで構成される.

●PT試薬を検体に添加することで血漿中の外因系凝固因子を試験管内で活性化させ,フィブリン析出に至るまでの時間を測定する.

●組織因子やリン脂質の由来の違いやヘパリン中和剤の有無などが種々のPT試薬の特性に寄与することを認識する必要がある.

参考文献

1)片桐尚子,涌井昌俊:血小板機能異常,凝固異常時に使用する検査—適切な選択とその結果の解釈.Hospitalist 7:537-550,2019
2)涌井昌俊,藤森祐多,片桐尚子:凝固検査を化学する.臨化 46:95-104,2017
3)Lindahl TL, Baghaei F, Blixter IF, et al : Effects of the oral, direct thrombin inhibitor dabigatran on five common coagulation assays. Thromb Haemost 105:371-378,2011
4)Dale BJ, Ginsberg JS, Johnston M, et al : Comparison of the effects of apixaban and rivaroxaban on prothrombin and activated partial thromboplastin times using various reagents. J Thromb Haemost 12:1810-1815,2014
PT). Int J Lab Hematol 39:532-538,2017
6)平石直己,齋藤菜穂子:デイド イノビンの基礎的検討および従来PT試薬との比較検討.Sysmex J 11:1-8,2010
 PT-Liquidの基礎的検討.医学検査 70:697-704,2021

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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