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正常な右脚ブロックの際,文献には,V1,V2でT波陰性と記載がありますが,V1からV4あたりまでT波陰性を認めたら,どういった問題が考えられますか?
著者: 桝谷直司1
所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部
ページ範囲:P.755 - P.757
文献購入ページに移動Q 正常な右脚ブロックの際,文献には,V1,V2でT波陰性と記載がありますが,V1からV4あたりまでT波陰性を認めたら,どういった問題が考えられますか?
A 右脚ブロックには完全右脚ブロックと不完全右脚ブロックがあり,完全右脚ブロックはQRS幅が120ms以上と延長し,V1,V2誘導でRsr′,rsR′およびrSR′のQRSパターンを呈します1).また,V1,V2でT波の陰性化を伴い,心臓の反時計方向回転を有する場合はV3あたりまで陰性となることもあります(図1).
A 右脚ブロックには完全右脚ブロックと不完全右脚ブロックがあり,完全右脚ブロックはQRS幅が120ms以上と延長し,V1,V2誘導でRsr′,rsR′およびrSR′のQRSパターンを呈します1).また,V1,V2でT波の陰性化を伴い,心臓の反時計方向回転を有する場合はV3あたりまで陰性となることもあります(図1).
参考文献
1)日本循環器学会,日本医学放射線学会,日本胸部外科学会,他:肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)(https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/09/JCS2017_ito_h.pdf)(2022年3月24日アクセス)
2)松尾博司:Post-graduate guidance 不整脈.心臓 4:1505-1516,1972
3)小菅雅美:心電図診断—結局ここは避けられない.内科 119:397-402,2017
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