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病気のはなし
認知症
著者: 渋川茉莉1 狩野修1
所属機関: 1東邦大学医学部内科学講座神経内科学分野
ページ範囲:P.774 - P.782
文献購入ページに移動●認知症とは正常に発達した知的機能が後天的な障害によって持続性に低下し,日常生活や社会生活に支障をきたすようになった状態である.
●認知症の症状は中核症状としての記憶障害,失語,失行,失認,遂行機能障害などの認知機能障害と,認知症の行動・心理症状である周辺症状(BPSD)に分けられる.
●認知症の代表疾患としてアルツハイマー型認知症(AD),血管性認知症(VaD),レヴィ小体型認知症(DLB),前頭側頭葉変性症(FTLD)がある.
●加齢による認知機能の低下,内科疾患に伴う認知機能低下,うつ状態による仮性認知症,せん妄や精神疾患などは認知症と間違えられやすく,認知症の診断には,病歴・診察所見に複数の臨床検査を組み合わせることが重要である.
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