文献詳細
文献概要
疾患と検査値の推移
卵巣癌—新規薬剤での治療と臨床経過を中心に
著者: 足立克之1 梁善光1
所属機関: 1帝京大学ちば総合医療センター産婦人科
ページ範囲:P.832 - P.840
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●卵巣がんはわが国では年間約1〜1.3万人が罹患し,約4,000〜5,000人が亡くなっている.約半数が進行がんで見つかり,手術だけで根治は難しく,手術に加えて化学療法が治療として重要である.
●近年,基礎研究の発展に伴い症例ごとの遺伝子異常の解析など検査も進歩し,さらに新規化学療法の開発が続いている.しかし,それに伴い副作用の発現についても変化が出ている.
●新規化学療法の副作用には従来の化学療法とは異なるものがあるため,今回紹介するポリADP-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬についてもその概要をよく理解し,ニラパリブについては特に貧血や血小板減少などに注意が必要である.
●卵巣がんはわが国では年間約1〜1.3万人が罹患し,約4,000〜5,000人が亡くなっている.約半数が進行がんで見つかり,手術だけで根治は難しく,手術に加えて化学療法が治療として重要である.
●近年,基礎研究の発展に伴い症例ごとの遺伝子異常の解析など検査も進歩し,さらに新規化学療法の開発が続いている.しかし,それに伴い副作用の発現についても変化が出ている.
●新規化学療法の副作用には従来の化学療法とは異なるものがあるため,今回紹介するポリADP-リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬についてもその概要をよく理解し,ニラパリブについては特に貧血や血小板減少などに注意が必要である.
参考文献
1)日本婦人科腫瘍学会(編):卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン2020年版 第5版.金原出版,2020
2)Kuchenbaecker KB, Hopper JL, Barnes DR, et al : Risks of breast, ovarian, and contralateral breast cancer for BRCA1 and BRCA2 mutation carriers. JAMA 317:2402-2416,2017
3)国立研究開発法人国立がん研究センターがん情報サービス:がん種別統計情報 卵巣(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/19_ovary.html#anchor1)(2022年5月23日アクセス)
4)Moore K, Colombo N, Scambia G, et al : Maintenance olaparib in patients with newly diagnosed advanced ovarian cancer. N Engl J Med 379:2495-2505,2018
5)González-Martín A, Pothuri B, Vergote I, et al : Niraparib in patients with newly diagnosed advanced ovarian cancer. N Engl J Med 381:2391-2402,2019
6)武田薬品工業株式会社:ゼジューラ®カプセル100mg添付文書2021年12月改訂(第3版)(https://www.takedamed.com/mcm/medicine/download.jsp?id=1238&type=ATTACHMENT_DOCUMENT)(2022年6月5日アクセス)
7)武田薬品工業株式会社:ゼジューラカプセル100mg適正使用の手引き
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