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甲状腺検体における細胞診検体採取・標本作製のポイント
著者: 佐々木栄司1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院甲状腺センター
ページ範囲:P.76 - P.77
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甲状腺細胞診においての“よい標本”とはどのようなものでしょうか? それは乾燥などの固定条件のアーチファクトが少なく細胞像が明瞭に観察でき,かつ細胞量も多い標本と考えます.しかし,実際には,穿刺時の血液や囊胞液の混入により細胞をスライドガラスに上手に塗抹できないことが甲状腺の検体不適正標本の原因であると聞きます.筆者は“よい標本”を作製するには2つの大きな要素が必要と考えます.1つは医師の業務になりますが,細胞採取部位として針先を結節・腫瘤のどの部分に進めるのが望ましいのかを技師も理解することです.もう1つは,“検体性状を予測すること”になります.
甲状腺細胞診においての“よい標本”とはどのようなものでしょうか? それは乾燥などの固定条件のアーチファクトが少なく細胞像が明瞭に観察でき,かつ細胞量も多い標本と考えます.しかし,実際には,穿刺時の血液や囊胞液の混入により細胞をスライドガラスに上手に塗抹できないことが甲状腺の検体不適正標本の原因であると聞きます.筆者は“よい標本”を作製するには2つの大きな要素が必要と考えます.1つは医師の業務になりますが,細胞採取部位として針先を結節・腫瘤のどの部分に進めるのが望ましいのかを技師も理解することです.もう1つは,“検体性状を予測すること”になります.
参考文献
1)佐々木栄司,福成信博:甲状腺穿刺吸引細胞診施行時の針先の位置について.日内分泌・甲状腺外会誌 37:28-31,2020
2)坂本穆彦(編):甲状腺細胞診アトラス—報告様式運用の実際.医学書院,2019
3)鈴木彩菜,廣川満良:甲状腺領域における液状化検体細胞診.日内分泌・甲状腺外会誌 37:39-43,2020
4)日本乳腺甲状腺超音波医学会甲状腺用語診断基準委員会(編):甲状腺超音波診断ガイドブック 改訂第3版.南江堂,2016
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