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新生児医療における遺伝学的検査
著者: 武内俊樹1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部小児科学教室
ページ範囲:P.1186 - P.1189
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重症新生児のうちの5〜10%は,遺伝子異常による疾患を持つとされる.次世代シーケンサーの登場により網羅的遺伝子解析技術が進歩し,DNAのレベルでゲノムを分析することが可能になった.これにより,多くの疾患の原因が明らかになってきている.遺伝学的検査を行う際には,各解析技術の長所および短所をよく理解することに加えて,適切な遺伝カウンセリングを行うことが重要である.本稿では,代表的な遺伝学的検査として,染色体Gバンド検査,マイクロアレイ染色体検査,次世代シーケンサーによる解析について概説し,小児・新生児医療現場への応用について述べる.
重症新生児のうちの5〜10%は,遺伝子異常による疾患を持つとされる.次世代シーケンサーの登場により網羅的遺伝子解析技術が進歩し,DNAのレベルでゲノムを分析することが可能になった.これにより,多くの疾患の原因が明らかになってきている.遺伝学的検査を行う際には,各解析技術の長所および短所をよく理解することに加えて,適切な遺伝カウンセリングを行うことが重要である.本稿では,代表的な遺伝学的検査として,染色体Gバンド検査,マイクロアレイ染色体検査,次世代シーケンサーによる解析について概説し,小児・新生児医療現場への応用について述べる.
参考文献
1)慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター.マイクロアレイ染色体検査の結果解釈の補助ソフトウェアツール. https://cmg.med.keio.ac.jp/arraryclassified/(2023年8月1日アクセス)
2)Manickam K, et al. Exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability: an evidence-based clinical guideline of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genet Med. 2021; 23: 2029-2037.
3)新生児集中治療室における精緻・迅速な遺伝子診断に関する研究開発(Priority-i). https://plaza.umin.ac.jp/npm/(2023年8月1日アクセス)
4)Suzuki H, et al. Genome Analysis in Sick Neonates and Infants: High-yield Phenotypes and Contribution of Small Copy Number Variations. J Pediatr. 2022; 244: 38-48. e1.
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