文献詳細
FOCUS
文献概要
はじめに
わが国におけるがんゲノム医療は,治療薬選定のために数遺伝子を調べるコンパニオン診断から,数百遺伝子のシーケンス結果をもとにエキスパートパネルを開催し,分子標的薬の適応の可否を決定する遺伝子パネル検査まで,多岐にわたるようになり,がん医療の高度化と均てん化が図られ始めている.一方で,これらのような分子標的薬の選択だけでなく,腫瘍分類にもゲノム情報に基づいた解析結果が反映されるようになった.特に脳腫瘍のWHO分類改訂第5版1)では,ゲノムプロファイルを加味した分子診断および悪性度評価が導入され,WHO分類に準拠する限りは,神経膠腫の組織分類にゲノム解析が必須となった.
わが国におけるがんゲノム医療は,治療薬選定のために数遺伝子を調べるコンパニオン診断から,数百遺伝子のシーケンス結果をもとにエキスパートパネルを開催し,分子標的薬の適応の可否を決定する遺伝子パネル検査まで,多岐にわたるようになり,がん医療の高度化と均てん化が図られ始めている.一方で,これらのような分子標的薬の選択だけでなく,腫瘍分類にもゲノム情報に基づいた解析結果が反映されるようになった.特に脳腫瘍のWHO分類改訂第5版1)では,ゲノムプロファイルを加味した分子診断および悪性度評価が導入され,WHO分類に準拠する限りは,神経膠腫の組織分類にゲノム解析が必須となった.
参考文献
1)Louis DN, et al (eds). WHO classification of tumours of the Central Nervous System 5th ed. IARC Press, 2021.
2)Satomi K, et al. Utility of methylthioadenosine phosphorylase immunohistochemical deficiency as a surrogate for CDKN2A homozygous deletion in the assessment of adult-type infiltrating astrocytoma. Mod Pathol. 2021; 34: 688-700.
3)Brennan CW, et al. The somatic genomic landscape of glioblastoma. Cell 2013; 155: 462-477.
掲載誌情報