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尿沈渣中に不明結晶がみられたときの対応
著者: 新井未来1
所属機関: 1済生会滋賀県病院臨床検査科
ページ範囲:P.1224 - P.1225
文献購入ページに移動尿沈渣を鏡検していると,さまざまな形状を示す結晶に遭遇します.形態的特徴や溶解試験などから鑑別可能な通常結晶や一部の異常結晶だけでなく,アトラスなどにも掲載されていない結晶(不明結晶)がみられることもあります.なかには薬物結晶と考えられるものもありますが,尿中にみられる薬物結晶は投与された薬物の多くが体内で代謝されてその構造が変化するため,元の薬物とは異なった形状に変化していることが多く1),鑑別・同定することは困難です.しかしながら,尿沈渣中に薬物結晶がみられる場合には薬剤性腎障害の可能性が示唆されることから,主治医への報告が重要となります.
尿中に不明結晶がみられた場合の対応方法や注意すべき薬剤性腎障害とは何か,また報告方法はどうすればよいのか,筆者の施設での対応を例にお話しします.
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