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文献詳細

雑誌文献

検査と技術51巻11号

2023年11月発行

文献概要

病気のはなし

尿路感染症

著者: 東郷容和1 貝塚洋平1 長澤誠司1 山本新吾2

所属機関: 1川西市立総合医療センター泌尿器科 2兵庫医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.1284 - P.1288

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Point

●尿路感染症は基礎疾患の有無により単純性尿路感染症と複雑性尿路感染症に分けられる.

●複雑性尿路感染症は,単純性尿路感染症と比較して,原因菌は多岐にわたり,薬剤耐性菌の分離頻度が高いことが特徴である.

●抗菌薬の治療とともに,基礎疾患の治療を行うことが重要であり,尿路の閉塞(尿閉や水腎症)をきたしている際には尿路のドレナージ術を行う必要がある.

●抗菌薬投与前に各種培養検査(尿,血液)を行い,結果がわかり次第,抗菌薬の選択を再検討することが重要である.

参考文献

1)Bonkat G, et al. EAU Guidelines on Urological Infections 2023. https://uroweb.org/guidelines/urological-infections/chapter/the-guideline(2023年5月23日アクセス)
2)Nielubowicz GR, Mobley HL. Host-pathogen interactions in urinary tract infection. Nat Rev Urol. 2010; 7: 430-441.
3)Sako A, et al. Hospitalization for urinary tract infections in Japan, 2010-2015: a retrospective study using a national inpatient database. BMC Infect Dis. 2021; 21: 1048.
4)Takahashi S, et al. A randomized clinical trial to evaluate the preventive effect of cranberry juice (UR65) for patients with recurrent urinary tract infection. J Infect Chemother. 2013; 19: 112-117.
5)日本感染症学会,日本化学療法学会.JAID/JSC感染症治療ガイド2023(仮).ライフサイエンス出版,2023.(印刷中)
6)日本性感染症学会.性感染症 診断・治療 ガイドライン2016.日性感染症会誌.2016;27:45-118.
7)日本泌尿器科学会,尿路管理を含む泌尿器科領域における感染制御ガイドライン作成委員会(編).尿路管理を含む泌尿器科領域における感染制御ガイドライン 改訂第2版.メディカルレビュー社,2021.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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