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技術講座 血液
凝固因子活性測定—方法間差を中心に
著者: 谷田部陽子1
所属機関: 1慶應義塾大学病院臨床検査科
ページ範囲:P.1314 - P.1318
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●凝固因子活性測定には,主に凝固一段法が用いられているが,近年では合成基質法も利用されている.
●凝固一段法はLAなどインヒビターの存在で偽低値となるだけでなく,使用するPTおよびAPTT試薬により測定値が偽高値になる場合がある.
●血友病の診断や重症度判定,モニタリングにおいては,これら2つの測定法を用いて活性測定を行い,判断することが望ましい.
●凝固因子活性測定には,主に凝固一段法が用いられているが,近年では合成基質法も利用されている.
●凝固一段法はLAなどインヒビターの存在で偽低値となるだけでなく,使用するPTおよびAPTT試薬により測定値が偽高値になる場合がある.
●血友病の診断や重症度判定,モニタリングにおいては,これら2つの測定法を用いて活性測定を行い,判断することが望ましい.
参考文献
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