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乾燥した検体の応急処置(再水和処理)
著者: 土田秀1
所属機関: 1群馬県立がんセンター病理検査課
ページ範囲:P.1378 - P.1379
文献購入ページに移動はじめに
細胞診検査で日常的に用いられるパパニコロウ染色では,検体塗抹後直ちに95%エタノールによる湿固定を行います.その際,少量の穿刺材料の塗抹,小さな組織の捺印,検体処理者の知識不足や手順の誤りなどにより,塗抹標本を乾燥させてしてしまうことがあります.乾燥した標本をそのまま95%エタノールで固定した標本では,細胞の観察が困難となりますが,乾燥した標本を通常の湿固定標本に近い状態に戻す方法として,再水和処理があります.
細胞診検査で日常的に用いられるパパニコロウ染色では,検体塗抹後直ちに95%エタノールによる湿固定を行います.その際,少量の穿刺材料の塗抹,小さな組織の捺印,検体処理者の知識不足や手順の誤りなどにより,塗抹標本を乾燥させてしてしまうことがあります.乾燥した標本をそのまま95%エタノールで固定した標本では,細胞の観察が困難となりますが,乾燥した標本を通常の湿固定標本に近い状態に戻す方法として,再水和処理があります.
参考文献
1)細胞検査士会(編).細胞診標本作製マニュアル 呼吸器.細胞検査士会,2003.
2)田村哲宣,他.スキムミルクを用いた乾燥標本によるパパニコロウ染色免疫染色の検討.日本細胞検査士会. http://www.ctjsc.com/technique/jcr/skimmilk%20/skimmilk.htm(2023年9月9日アクセス)
3)土田秀,他.再水和処理を用いた検体処理法の検討.日臨細胞会誌.2013;52:12-16.
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