icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術51巻2号

2023年02月発行

文献概要

FOCUS

タスク・シフト/シェアと救急医療における臨床検査技師の役割

著者: 岩嶋誠1

所属機関: 1亀田総合病院臨床検査部

ページ範囲:P.134 - P.137

文献購入ページに移動
はじめに

 医療が高度化・複雑化するなか,患者へのきめ細やかな対応や書類作成などの事務的な業務も含め,医師の業務が増加の一途をたどっていると指摘されている.そのため,医師の時間外労働の上限規制が適用される2024年度に向けて,厚生労働省で「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」が開催された.各医療関連職種よりヒアリングで提案された約300項目の業務において,現行制度下で実施可能な業務,法令改正を行いタスク・シフト/シェアを推進する業務に仕分けが行われ,臨床検査技師については現行制度下で実施可能な業務として14業務(表1)1),法令改正を行いタスク・シフト/シェアを推進する業務として9業務が選定された(表2)2)

 亀田総合病院(以下,当院)臨床検査部では2010年より臨床検査技師の新たな活躍の場として,救命救急センターで臨床検査の専門領域にこだわらないチーム医療活動を行っており,いち早く救急医療の現場にタスク・シフト/シェアを取り入れ業務を行っている.

 本稿では救急医療で求められる臨床検査技師の役割(当院における臨床検査業務およびそれ以外の介助業務内容,必要な知識や技術)と法令改正によりタスク・シフト/シェアで臨床検査技師に認められた“静脈路の確保”について紹介する.

参考文献

1)厚生労働省:現行制度の下で実施可能な範囲におけるタスク・シフト/シェアの推進について.医政発0930第16号,令和3年9月30日(https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/pdf/outline/pdf/20220214_02.pdf)(2022年12月6日アクセス)
2)厚生労働省:臨床検査技師等に関する法律施行令の一部を改正する政令等の公布について.医政発0709第7号,令和3年7月9日(https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/pdf/outline/pdf/20220215_01.pdf)(2022年12月6日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら