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文献詳細

雑誌文献

検査と技術51巻2号

2023年02月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

臨床化学検査の分析前エラー—異常値発見に役立つ検査値を読み解く力

著者: 菅野光俊1

所属機関: 1福島県立医科大学保健科学部臨床検査学科

ページ範囲:P.154 - P.158

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はじめに

 日常検査では,患者の病態を反映しない,さまざまな原因による異常データに遭遇する.検査担当者には,病態を反映したデータ変動なのか,分析前や分析のエラーによる異常データなのかを検査データから判断し,適切な対応をすることが求められる.判断を誤ると重大な医療過誤につながる場合もある.異常データを見落とさないためには,極端値チェックや項目間チェック,前回値チェックなどをはじめとした,検査システムを活用した個別データ管理(リアルタイム検査データチェック)が適切に行われていることが必要である1).ただし,検出されたデータをどう判断し対処するかは,個人の力量により変化する.

 本稿では,分析前エラーの事例について,判断を行ううえで注意するポイントについて解説する.

参考文献

1)山本慶和:内部精度管理 個別データ管理(リアルタイム精度管理法).濱崎直孝(監):臨床検査精度保証教本,一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会,pp96-101,2010
2)飯塚儀明,市川里美,澤畑辰男,他:臨床化学成分における精密さの許容限界:第1報.医学検査 51:886-891,2002
3)飯塚儀明,市川里美,澤畑辰男,他:臨床化学成分における精密さの許容限界:第2報.医学検査 51:892-897,2002
3A輸液 添付文書,2014年9月改訂(第7版)(https://www.terumo.co.jp/medical/drug/upload_files/sol3a.pdf)(2022年11月12日アクセス)
5)公益財団法人 日本医療機能評価機構 医療事故防止事業部:輸液中の四肢からの採血.医療事故情報収集等事業 医療安全情報 No.126,2017(https://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_126.pdf)(2022年11月12日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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