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増大号 症例から学ぶ 疾患と検査値の推移 1章 消化器疾患
肝硬変
著者: 影山憲貴1
所属機関: 1日本医科大学付属病院臨床検査部
ページ範囲:P.188 - P.195
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●肝硬変とは慢性肝障害が進行して肝細胞が壊死と再生を繰り返す過程で,肝線維化や類洞の毛細血管化が生じて肝臓が硬く変化した状態であり,肝機能が低下している.また,病理組織学的に明確な概念規定がある.
●肝硬変の原因は,C型肝炎ウイルス(HCV)・B型肝炎ウイルス(HBV)が全体の約60%を占め,次いでアルコール性が約20%を占める.ウイルス性は減少傾向を示し,アルコール性は増加傾向を示している.
●機能的な分類として,代償性(自覚症状に乏しい)と非代償性(さまざまな自覚症状を認める)に区別する.
●確定診断は肝生検による組織診断であるが,一般的には血液検査所見,画像所見,臨床症状などから総合的に判断し診断される.
●肝硬変が進行した際の主な合併症は肝不全,門脈圧亢進症,消化管出血,肝細胞癌の発生である.また,肝不全の主な徴候は肝性脳症,腹水,浮腫,黄疸である.
●肝硬変とは慢性肝障害が進行して肝細胞が壊死と再生を繰り返す過程で,肝線維化や類洞の毛細血管化が生じて肝臓が硬く変化した状態であり,肝機能が低下している.また,病理組織学的に明確な概念規定がある.
●肝硬変の原因は,C型肝炎ウイルス(HCV)・B型肝炎ウイルス(HBV)が全体の約60%を占め,次いでアルコール性が約20%を占める.ウイルス性は減少傾向を示し,アルコール性は増加傾向を示している.
●機能的な分類として,代償性(自覚症状に乏しい)と非代償性(さまざまな自覚症状を認める)に区別する.
●確定診断は肝生検による組織診断であるが,一般的には血液検査所見,画像所見,臨床症状などから総合的に判断し診断される.
●肝硬変が進行した際の主な合併症は肝不全,門脈圧亢進症,消化管出血,肝細胞癌の発生である.また,肝不全の主な徴候は肝性脳症,腹水,浮腫,黄疸である.
参考文献
1)日本肝臓学会(編):慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019.文光堂,p.64,2019
2)日本消化器病学会(編):NAFLD/NASH診療ガイドライン2014.南江堂,2014
3)Anthony PP, Ishak KG, Nayak NC, et al : The morphology of cirrhosis. Recommendations on definition, nomenclature, and classification by a working group sponsored by the World Health Organization. J Clin Pathol 31:395-414,1978
4)日本門脈圧亢進症学会(編):門脈圧亢進症取扱い規約,第3版.金原出版,2013
5)小林健一,岡上武,清沢研道(編):肝硬変の成因別実態1998.中外医学社,1999
6)泉並木(監):肝硬変の成因別実態2014.医学図書出版,2015
7)太田康幸,原田尚,小林健一(編):肝硬変の成因別実態1991.日本医学館,1992
8)青柳豊,道堯浩二郎,西口修平,他:本邦の肝硬変の成因と現状—第44回日本肝臓学会総会 主題ポスター「肝硬変の成因別実態」のまとめ.恩地森一(監):肝硬変の成因別実態2008.中外医学社,pp1-10,2008
9)池田一夫,上村尚,竹内正博:行政施策と肝硬変死亡.東京都立衛生研究所研究年報 48:354-359,1997
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