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小児の血液培養の特徴—成人の血液培養とは何が異なるのか?
著者: 須田那津美1
所属機関: 1宮城県立こども病院検査部
ページ範囲:P.566 - P.569
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敗血症は生命にかかわる臓器障害を引き起こすため,早期察知,早期治療介入が必要な疾患であり,血液培養が原因微生物の特定,抗菌薬の選択と治療期間の決定に重要である点は成人と同様である.しかし,小児では採血量の確保が難しく,複数セット採取や嫌気ボトルの必要性に対する最善策が定まっていない.小児の血液培養を行うにあたり,理解しておきたい点を概説する.
敗血症は生命にかかわる臓器障害を引き起こすため,早期察知,早期治療介入が必要な疾患であり,血液培養が原因微生物の特定,抗菌薬の選択と治療期間の決定に重要である点は成人と同様である.しかし,小児では採血量の確保が難しく,複数セット採取や嫌気ボトルの必要性に対する最善策が定まっていない.小児の血液培養を行うにあたり,理解しておきたい点を概説する.
参考文献
1)日本版敗血症診療ガイドライン2020 特別委員会:日本版敗血症診療ガイドライン2020(J-SSCG2020)(https://www.jsicm.org/news/news210225.html)(2023年2月10日アクセス)
2)Singer M, Deutschman CS, Seymour CW, et al: The Third International Consensus Definitions for Sepsis and Septic Shock (Sepsis-3). JAMA 315:801-810,2016
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7)東海血流感染ネットワーク 血流感染マネジメントバンドル作成ワーキンググループ:血流感染マネジメントバンドル 2022(https://www.bdj.co.jp/micro/ketsubai/bsi-managementbundle.html)(2023年2月10日アクセス)
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