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パニック値報告が医療過誤につながらないために—異常データを見抜くコツ
著者: 吉田俊彦1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.590 - P.592
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生化学検査を実施するなかで,カリウム(K)の異常高値によるパニック値報告の頻度は高い.しかし臨床側では,検体の取り扱い不備により発生するという認識は薄い.臨床側への,「Kが○○mmol/Lと高値です.」というパニック値報告だけでは,誤った処置につながる可能性がある.
そこで,検体の取り扱い不備を想定したK上昇実験事例を示す(表1).それらの情報を臨床側と共有し,医療過誤を未然に防いでいただきたい.
生化学検査を実施するなかで,カリウム(K)の異常高値によるパニック値報告の頻度は高い.しかし臨床側では,検体の取り扱い不備により発生するという認識は薄い.臨床側への,「Kが○○mmol/Lと高値です.」というパニック値報告だけでは,誤った処置につながる可能性がある.
そこで,検体の取り扱い不備を想定したK上昇実験事例を示す(表1).それらの情報を臨床側と共有し,医療過誤を未然に防いでいただきたい.
参考文献
1)清宮正徳,工藤ひろみ,鈴木芳武,他:採血に起因する血中カリウム偽高値の出現機序と,回避方法に関する検討.日臨検自動化会誌 34:839-844,2009
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