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臨床医からの質問に答える
LAHPSってなんですか?
著者: 森下英理子1
所属機関: 1金沢大学医薬保健研究域保健学系病態検査学
ページ範囲:P.674 - P.678
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ループスアンチコアグラント(lupus anticoagulant:LA)陽性者にプロトロンビン〔血液凝固第Ⅱ因子(FⅡ)〕に対する自己抗体が生じ,後天性にFⅡ活性が低下した病態をLA陽性低プロトロンビン血症症候群(lupus anticoagulant-hypoprothrombinemia syndrome:LAHPS)と呼ぶ.LAはリン脂質とリン脂質結合タンパク複合体に対する自己抗体であるが,LAが存在すると抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome:APS)のように血栓症や産科合併症のリスクが高まることがよく知られている.一方,LAHPSは1960年にRapaportらによって最初に報告1)されたように,生命を脅かす重度の出血と血栓症の両方を引き起こすという点で大きく異なる.
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