文献詳細
文献概要
--------------------
あとがき・次号予告
著者: 八鍬恒芳
所属機関:
ページ範囲:P.724 - P.724
文献購入ページに移動 侍ジャパンのWBC優勝に興奮冷めやらぬ4月,私の所属する生理機能検査室には4名の新人が入職しました.自分の子どもと同年代の方々が新人であることに,時の流れを感じる今日この頃です.考えてみれば,検査内容も私が仕事を始めた30数年前とはずいぶん様変わりしています.ただ,根源的なものは変わっていないものも多々あります.例えば超音波検査に関しては,30年以上前からBモード断層像は臨床に活用されていました.「検査と技術」の第21巻(30年前)を拝読しても,超音波の記事が比較的多くみられますし,基本的な画像構成はなんら変わっていません.ちなみに,第11巻(40年前)の「検査と技術」もリアルタイム電子スキャン超音波検査の記述がわずかにありました.もちろん,現在の超音波検査において,解像度の進歩と検査適応範囲の拡大は目を見張るものがあります.今回の技術講座では,「下肢静脈瘤における超音波検査のポイント」として秋山 忍先生にご執筆いただいておりますが,私が頸動脈超音波検査を習い始めた30数年前は,静脈瘤の検査を超音波で行うこと自体,通常の検査室では考えられませんでした.しかしながら,「頸動脈以外の血管を超音波で評価できないかな」などと漠然と考えていたのは覚えています.絶えず進歩してきた検査法に思いを馳せると感慨深いものがありますし,自分が携わってこられたことに感謝するばかりです.バックナンバーを読んでいるとついつい時が経つのを忘れてしまいますが,本号を拝読して,温故知新を感じつつ,新しい知識をどんどん吸収するのもよいと思います.
掲載誌情報