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直腸肛門機能検査
著者: 伊禮靖苗1 高野正太1 中島みどり2
所属機関: 1大腸肛門病センター高野病院大腸肛門機能科 2大腸肛門病センター高野病院検査科
ページ範囲:P.764 - P.767
文献購入ページに移動直腸肛門機能障害は下記の病態・原因が単独または重複して起こることによって発症する.
①便通異常(便性の異常)
②便保持力の低下(肛門括約筋,肛門挙筋,クッション組織の障害)
③直腸肛門の感覚異常(脳脊髄神経障害,末梢神経障害)
④便排出能の低下(腹圧低下,骨盤底筋協調運動障害)
⑤直腸容量の低下(直腸肛門の形態異常,コンプライアンス)
直腸肛門機能検査は便の保持と排泄を客観的かつ定量的に評価し,直腸肛門機能障害の病因の検索および治療方針決定に寄与する.また,便失禁スコア(Wexner score1),Kirwan grade2))や便秘スコア(constipation scoring system3))などと合わせて治療効果判定に寄与する.本稿では医科診療報酬において,D233直腸肛門機能検査と定義される直腸肛門内圧測定としての直腸肛門内圧検査,直腸肛門反射検査,直腸感覚検査について解説する.
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