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FOCUS
文献概要
はじめに
てんかんは痙攣を起こすことが多いが,必ずしもてんかんと痙攣はイコールではない.痙攣を起こすてんかんは視覚的にわかりやすいが,起こさないてんかんも多く,その際には脳波(electroencephalogram:EEG)検査が非常に有用である.逆に,痙攣を起こしても必ずしもてんかんではないことがあるために,その診断にも脳波が有用となる.わが国は超高齢社会となり,てんかん患者が増加している.また,救急・集中治療領域における治療の高度化により,意識状態を評価する代わりに客観的に中枢神経機能を評価する検査としての脳波の重要性がさらに増していくと思われる.
ここでは痙攣のない高齢者のてんかんと,救急・集中治療領域の非痙攣性てんかんに関して述べる.
てんかんは痙攣を起こすことが多いが,必ずしもてんかんと痙攣はイコールではない.痙攣を起こすてんかんは視覚的にわかりやすいが,起こさないてんかんも多く,その際には脳波(electroencephalogram:EEG)検査が非常に有用である.逆に,痙攣を起こしても必ずしもてんかんではないことがあるために,その診断にも脳波が有用となる.わが国は超高齢社会となり,てんかん患者が増加している.また,救急・集中治療領域における治療の高度化により,意識状態を評価する代わりに客観的に中枢神経機能を評価する検査としての脳波の重要性がさらに増していくと思われる.
ここでは痙攣のない高齢者のてんかんと,救急・集中治療領域の非痙攣性てんかんに関して述べる.
参考文献
1)日本神経学会(監),「てんかん診療ガイドライン」作成委員会(編).てんかん診療ガイドライン2018.https://www.neurology-jp.org/guidelinem/epgl/tenkan_2018_00.pdf(2023年3月23日アクセス)
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8)本多満,他.神経救急・集中治療における脳波デバイス開発とその活用.J Jpn Soc Neurol Emerg Crit Care. 2019; 31: 27-32.
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