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文献詳細

雑誌文献

検査と技術51巻7号

2023年07月発行

文献概要

FOCUS

非痙攣性てんかんにおける脳波検査の有用性

著者: 本多満1

所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院総合診療・救急医学講座

ページ範囲:P.768 - P.771

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はじめに

 てんかんは痙攣を起こすことが多いが,必ずしもてんかんと痙攣はイコールではない.痙攣を起こすてんかんは視覚的にわかりやすいが,起こさないてんかんも多く,その際には脳波(electroencephalogram:EEG)検査が非常に有用である.逆に,痙攣を起こしても必ずしもてんかんではないことがあるために,その診断にも脳波が有用となる.わが国は超高齢社会となり,てんかん患者が増加している.また,救急・集中治療領域における治療の高度化により,意識状態を評価する代わりに客観的に中枢神経機能を評価する検査としての脳波の重要性がさらに増していくと思われる.

 ここでは痙攣のない高齢者のてんかんと,救急・集中治療領域の非痙攣性てんかんに関して述べる.

参考文献

1)日本神経学会(監),「てんかん診療ガイドライン」作成委員会(編).てんかん診療ガイドライン2018.https://www.neurology-jp.org/guidelinem/epgl/tenkan_2018_00.pdf(2023年3月23日アクセス)
2)赤松直樹.高齢者てんかんの診断と治療.日老医誌.2021;58:529-532.
3)Tanaka A, et al. Clinical characteristics and treatment responses in new-onset epilepsy in the elderly. Seizure 2013; 22: 772-775.
4)Leitinger M, et al. Diagnostic accuracy of the Salzburg EEG criteria for non-convulsive status epilepticus: a retrospective study. Lancet Neurol. 2016; 15: 1054-1062.
5)Claassen J, et al. Detection of electrographic seizures with continuous EEG monitoring in critically ill patients. Neurology 2004; 62: 1743-1748.
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7)Rossetti AO, et al. Continuous vs Routine Electroencephalogram in Critically Ill Adults With Altered Consciousness and No Recent Seizure: A Multicenter Randomized Clinical Trial. JAMA Neurol. 2020; 77: 1225-1232.
8)本多満,他.神経救急・集中治療における脳波デバイス開発とその活用.J Jpn Soc Neurol Emerg Crit Care. 2019; 31: 27-32.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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