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文献詳細

雑誌文献

検査と技術51巻8号

2023年08月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

良質な細胞診ギムザ染色標本を作製するうえでのコツ・ポイント

著者: 急式政志1

所属機関: 1埼玉県立小児医療センター検査技術部

ページ範囲:P.866 - P.868

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はじめに

 ギムザ染色はパパニコロウ染色とは異なる細胞所見が得られ,特に白血病やリンパ腫などの血液系疾患や体腔液検体の細胞診判定において,非常に有用な染色である.さらに乾燥塗抹を行うギムザ染色では,湿固定を行うパパニコロウ染色に比べて,約3倍の細胞保持率が得られるとされている1).しかし同時に,乾燥方法や検体の性状によって染色性の違いやアーチファクトが起きやすく,染色手法によっても染色性が左右されるため,安定して良質な標本を作製することが難しい染色でもある.

 本稿では,細胞所見を得やすい良質なギムザ染色標本を作製するうえでのコツ・ポイントについて解説する.

参考文献

1)西国広(編著).基礎から学ぶ—細胞診のすすめ方 第2版.近代出版,2001.
2)渡辺明朗.普通染色(ギムザ・ロマノフスキー染色)の基礎.寺田秀夫(監).血球カラーアトラス 第1版.武藤化学,2001:pp.71-76.
3)水口國雄,他(編).新染色法のすべて.医歯薬出版,1999.
4)亀井喜恵子.普通染色(ギムザ・ロマノフスキー染色)の実際.寺田秀夫(監).血球カラーアトラス 第1版.武藤化学株式会社,2001:pp.77-84.
5)久保田浩.B 染色法 1.普通染色.日本検査血液学会(編).スタンダード検査血液学 第3版.医歯薬出版,2014:pp.108-109.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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