文献詳細
文献概要
増大号 匠から学ぶ 血栓止血検査ガイド 3章 検査プロセス
Dダイマー/FDP
著者: 窓岩清治1
所属機関: 1東京都済生会中央病院臨床検査医学科
ページ範囲:P.984 - P.988
文献購入ページに移動Dダイマー
■測定原理
Dダイマー(D-dimer:DD)は,D分画やDD分画を認識するモノクローナル抗体(必ずしもDD/Eの分子構造を立体的に認識するものではない)などを用いたラテックス凝集法や,酵素抗体法(enzyme immunoassay:EIA法)などにより,免疫化学的に測定される(表1)1).またテストストリップ上に微量の全血検体を添加し,抗原抗体反応と免疫クロマトグラフィー法を組み合わせたポイントオブケア測定系(point of care testing:POCT)は,救急医療の現場や大規模災害で,静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)などの血栓性疾患のスクリーニング検査として活用されている.
■測定原理
Dダイマー(D-dimer:DD)は,D分画やDD分画を認識するモノクローナル抗体(必ずしもDD/Eの分子構造を立体的に認識するものではない)などを用いたラテックス凝集法や,酵素抗体法(enzyme immunoassay:EIA法)などにより,免疫化学的に測定される(表1)1).またテストストリップ上に微量の全血検体を添加し,抗原抗体反応と免疫クロマトグラフィー法を組み合わせたポイントオブケア測定系(point of care testing:POCT)は,救急医療の現場や大規模災害で,静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)などの血栓性疾患のスクリーニング検査として活用されている.
参考文献
1)窓岩清治.線溶系マーカー.日血栓止血会誌.2023;34:317-324.
2)Madoiwa S, et al. Distinct reactivity of the commercially available monoclonal antibodies of D-dimer and plasma FDP testing to the molecular variants of fibrin degradation products. Thromb Res. 2013; 132: 457-464.
3)朝倉英策,他.日本血栓止血学会 DIC診断基準 2017年版(解説)日血栓止血会誌.2017;28:369-391.
4)日本循環器学会,他.肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版).2020年8月28日,2020.
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8)窓岩清治.線溶系分子マーカーと線溶能の診断(総説/特集).日血栓止血会誌.2007;18:317-329.
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