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増大号 匠から学ぶ 血栓止血検査ガイド 3章 検査プロセス
HIT抗体
著者: 安本篤史1
所属機関: 1北海道大学病院検査・輸血部
ページ範囲:P.1009 - P.1012
文献購入ページに移動HIT抗体とは,ヘパリン起因性血小板減少症(heparin-induced thrombocytopenia:HIT)の診断のために用いられる検査で,抗血小板第4因子(platelet factor 4:PF4)/ヘパリン複合体抗体の通称である.HIT抗体の検出には,一般的に免疫学的測定法が用いられ,ラテックス凝集免疫比濁法と化学発光免疫測定法(chemiluminescent immunoassay:CLIA),酵素免疫測定法(enzyme-linked immunosorbent assay:ELISA),イムノクロマト法がある.これらの免疫学的測定法は簡便で迅速に行うことができ,感度が高いため,陰性の場合は99%の確率でHITを否定できるが,特異度が低いため,陽性であってもHITと確定することはできない.そのためHIT抗体が陽性の場合,確定診断のためには機能的測定法を行う必要がある(表1).
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