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FOCUS
医療DX:臨床検査のイノベーション—臨床検査がより社会と密接になる時代へ
著者: 川崎健治1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院
ページ範囲:P.1128 - P.1131
文献購入ページに移動はじめに
2025年4月から電子カルテ情報共有サービス*1が始まり,医療DXがいよいよ本格的に幕開けとなる.日本政府は遅くとも2030年にはおおむね全ての医療機関において,必要な患者の医療情報を共有するための標準型電子カルテの導入を目指すとしている.この改革は,これまで病院内に格納されていた3文書6情報(診療情報提供書・退院時サマリー,傷病名・検査結果*2・アレルギー・感染症・薬剤禁忌・処方)が地域の医療機関や患者自身で閲覧できるようになり,診療情報が施設外または個人の元に開放されることを意味する.診療情報管理のパラダイムシフトである.臨床検査がより社会と密接になる時代へと進む*3.
本稿では,これからの臨床検査を発展させていく原動力となる若手臨床検査技師(以下,若手技師)や学生に向けて,2030年の医療DXのあるべき姿をイメージしながら,“いま”取り組むべき課題について私見を述べたい.
2025年4月から電子カルテ情報共有サービス*1が始まり,医療DXがいよいよ本格的に幕開けとなる.日本政府は遅くとも2030年にはおおむね全ての医療機関において,必要な患者の医療情報を共有するための標準型電子カルテの導入を目指すとしている.この改革は,これまで病院内に格納されていた3文書6情報(診療情報提供書・退院時サマリー,傷病名・検査結果*2・アレルギー・感染症・薬剤禁忌・処方)が地域の医療機関や患者自身で閲覧できるようになり,診療情報が施設外または個人の元に開放されることを意味する.診療情報管理のパラダイムシフトである.臨床検査がより社会と密接になる時代へと進む*3.
本稿では,これからの臨床検査を発展させていく原動力となる若手臨床検査技師(以下,若手技師)や学生に向けて,2030年の医療DXのあるべき姿をイメージしながら,“いま”取り組むべき課題について私見を述べたい.
参考文献
1)「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チーム.第1回 資料1 医療DXについて.令和4年9月22日.https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/000992373.pdf(2024年8月9日アクセス)
2)「医療DX令和ビジョン2030」厚生労働省推進チーム.第4回 資料2-2 全国医療情報プラットフォームの全体像(イメージ).令和5年8月30日.https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001140173.pdf(2024年8月9日アクセス)
3)日本臨床検査振興協議会LDTに関するワーキンググループ(編).我が国におけるLaboratory Developed Test(LDT)の枠組みと臨床実装における課題に関する考察.https://www.jpclt.org/common/upload_data/websta00000301/file/JPCLT_LDT%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E8%80%83%E5%AF%9F_%E5%85%AC%E9%96%8B%E7%89%88_20240322.pdf(2024年8月9日アクセス)
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