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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻12号

2024年12月発行

ワンポイントアドバイス

腹部超音波検査で大動脈疾患を精度よく捉えるコツ

著者: 船水康陽1

所属機関: 1東北大学病院診療技術部臨床検査部門生理検査センター

ページ範囲:P.1238 - P.1240

文献概要

はじめに 腹部大動脈観察の目的と課題

 腹部超音波検査時に腹部大動脈の観察を行う主な目的は,腹部大動脈瘤(abdominal aortic aneurysm:AAA)の発見です.腹部大動脈瘤は原則無症状であり,実臨床では症状から診断に至ることは珍しく,また破裂症例の8割以上が救命不能であることから1,2),いかにして破裂前に発見し適切な治療を行うかが重要となります.

 しかし,腹部大動脈は,消化管ガスの影響などで観察困難な場合もあり,腹部大動脈瘤を見逃す要因となりますので対応策を試みる必要があります.また,腹部大動脈瘤の侵襲的治療の目安は,瘤の形状,瘤径,拡大傾向などであるため,正確な評価を行う必要があります.そこで,以下に腹部大動脈瘤を精度よく捉えるコツと評価法を解説します.

参考文献

1)Bown MJ, et al. A meta-analysis of 50 years of ruptured abdominal aortic aneurysm repair. Br J Surg. 2002; 89: 714-730.
2)Hoornweg LL, et al. Meta analysis on mortality of ruptured abdominal aortic aneurysms. Eur J Vasc Endovasc Surg. 2008; 35: 558-570.
3)日本循環器学会,他.2020年改訂版 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2020/07/JCS2020_Ogino.pdf(2024年9月10日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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