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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻2号

2024年02月発行

文献概要

トピックス

超音波検査のパニック所見および緊急に対応すべき異常所見

著者: 松尾汎1

所属機関: 1松尾クリニック

ページ範囲:P.112 - P.114

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パニック値とは

 “パニック値”とは,「生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値で,直ちに治療を開始すれば救命しうるが,その診断は臨床的な診察だけでは困難で,検査によってのみ可能である」1)と定義されている.検体検査においては諸学会からパニック値や緊急報告値として提示されている.緊急異常値:critical values(日本臨床病理学会第2回特別例会)や要緊急治療異常検査値(千代孝夫,1989年)とも称され,まれにしかみられない検査値である極端値や極異常値とは区別されている.

 パニック値とは患者中心の検査室運営システムで,検査室はパニック値と判断したら検査依頼をした医師に,直接,かつ,緊急に報告し,その責任は検査室が負うとされている.パニック値のシステムは,外来患者にも対応され,パニック値のシステムは,病院内で組織化して構築し,病院のポリシーとされている.

参考文献

1)Lundberg GD. When to panic over abnormal values. MLO Med Lab Obs. 1972; 4: 47-54.
2)日本超音波医学会.超音波検査の「パニック所見:緊急に対応すべき異常所見」.https://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/0066371_total.pdf, https://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/0066371_unit.pdf(2023年11月24日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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