文献詳細
文献概要
疾患と検査値の推移
多発性筋炎・皮膚筋炎
著者: 三枝淳1
所属機関: 1神戸大学医学部附属病院膠原病リウマチ内科
ページ範囲:P.130 - P.135
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●多発性筋炎・皮膚筋炎は,左右対称性の近位筋の筋力低下を主徴とする全身性自己免疫疾患(膠原病)である.特徴的な皮膚症状を伴う場合を皮膚筋炎,伴わない場合を多発性筋炎と呼ぶ.
●筋肉の破壊によりCKが上昇するが,CK上昇を来す疾患は数多いため鑑別は重要である.ステロイドや免疫抑制薬の治療により筋肉の炎症が治まれば,CKは基準範囲内まで低下する.
●近年,抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体,抗MDA5抗体,抗TIF1-γ抗体,抗Mi-2抗体の4つの自己抗体が測定可能となった.これらの自己抗体は臨床像と密接に相関することから,筋炎の分類,合併症/予後の予測,治療方針の決定に有用である.
●多発性筋炎・皮膚筋炎は,左右対称性の近位筋の筋力低下を主徴とする全身性自己免疫疾患(膠原病)である.特徴的な皮膚症状を伴う場合を皮膚筋炎,伴わない場合を多発性筋炎と呼ぶ.
●筋肉の破壊によりCKが上昇するが,CK上昇を来す疾患は数多いため鑑別は重要である.ステロイドや免疫抑制薬の治療により筋肉の炎症が治まれば,CKは基準範囲内まで低下する.
●近年,抗アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)抗体,抗MDA5抗体,抗TIF1-γ抗体,抗Mi-2抗体の4つの自己抗体が測定可能となった.これらの自己抗体は臨床像と密接に相関することから,筋炎の分類,合併症/予後の予測,治療方針の決定に有用である.
参考文献
1)Lundberg IE, et al. Idiopathic inflammatory myopathies. Nat Rev Dis Primers. 2021; 7: 86.
2)Tanimoto K, et al. Classification criteria for polymyositis and dermatomyositis. J Rheumatol. 1995; 22: 668-674.
3)難病情報センター.皮膚筋炎/多発性筋炎(指定難病50).https://www.nanbyou.or.jp/entry/4080(2023年10月25日アクセス)
4)McHugh NJ, Tansley SL. Autoantibodies in myositis. Nat Rev Rheumatol. 2018; 14: 290-302.
5)三枝淳.皮膚筋炎のマーカーが複雑です.ぜひ整理して教えてください.臨検.2021;65:386-387.
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