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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻2号

2024年02月発行

文献概要

臨床検査のピットフォール

HAMA活性を有するクリオグロブリンの非特異反応

著者: 俵木美幸1 阿部正樹1 小笠原洋治1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属第三病院中央検査部

ページ範囲:P.136 - P.139

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はじめに

 免疫学的検査は,反応原理として抗原抗体反応を利用しているが,時に患者の病態や関連項目と乖離する測定値が得られる.この現象は“非特異反応”と呼ばれ,特にイムノアッセイにおいては多くの報告がある1).それらは,測定試薬に起因するケースや検体に起因するケースなど,さまざまである2).測定試薬には,この非特異反応を防ぐためのさまざまな工夫がなされているが3),その影響を完全には回避できていないのが現状である.

 本稿では,1本の血清から複数項目,複数分析装置での検査間に非特異反応が確認されたケースを紹介する.

参考文献

1)阿部正樹.免疫反応の異常事例の発見とその解析方法.日臨検自動化会誌.2015;40(Suppl 1):8-36.
2)大竹皓子,加野象次郎.免疫学的測定法における干渉.検と技.1997;25:207-213.
3)青木和雄.非特異反応回避のための工夫.検と技.2010;38:791-794.
4)窪田哲朗,他(編).臨床検査学講座 免疫検査学 第2版.医歯薬出版,2010:pp.232-233.
5)阿部正樹,他.Human anti-mouse antibody(HAMA)による非特異反応症例における血清希釈直線性に関する考察.日臨検自動化会誌.2015;40:10-15.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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