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文献概要
増大号 POCUSの決め手。 早く、正確な診断のために 4章 症状別検査の進め方
血尿
著者: 紺野啓1
所属機関: 1自治医科大学臨床検査医学
ページ範囲:P.278 - P.287
文献購入ページに移動血尿患者に対するPOCUS
血尿を来す疾患は多岐にわたるが,本稿では成人の肉眼的血尿について取り上げる.血尿患者の臨床的取り扱いについては,「血尿診断ガイドライン2023」1)が提唱されている.本ガイドラインの主な対象は顕微鏡的血尿で,肉眼的血尿についてはほとんど記載がない.しかし,そのわずかな記載の中でも,診断の初期段階における,超音波を用いた腎後性因子スクリーニングの有用性については明確に言及がなされている1).
これら腎後性因子の多くは,画像診断上,腎または尿路におけるなんらかの形態異常として捉え得る.従って,肉眼的血尿を対象に行うPOCUSの意義は,診療の最初期段階で,これらをいち早く拾い上げることにある.この意味で,腎・尿路系の結石ないしは腫瘍は,最もよい適応である.
血尿を来す疾患は多岐にわたるが,本稿では成人の肉眼的血尿について取り上げる.血尿患者の臨床的取り扱いについては,「血尿診断ガイドライン2023」1)が提唱されている.本ガイドラインの主な対象は顕微鏡的血尿で,肉眼的血尿についてはほとんど記載がない.しかし,そのわずかな記載の中でも,診断の初期段階における,超音波を用いた腎後性因子スクリーニングの有用性については明確に言及がなされている1).
これら腎後性因子の多くは,画像診断上,腎または尿路におけるなんらかの形態異常として捉え得る.従って,肉眼的血尿を対象に行うPOCUSの意義は,診療の最初期段階で,これらをいち早く拾い上げることにある.この意味で,腎・尿路系の結石ないしは腫瘍は,最もよい適応である.
参考文献
1)血尿診断ガイドライン改訂委員会(編).血尿診断ガイドライン2023.ライフサイエンス出版,2023.
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