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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻3号

2024年03月発行

文献概要

増大号 POCUSの決め手。 早く、正確な診断のために 4章 症状別検査の進め方

血尿

著者: 紺野啓1

所属機関: 1自治医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.278 - P.287

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血尿患者に対するPOCUS

 血尿を来す疾患は多岐にわたるが,本稿では成人の肉眼的血尿について取り上げる.血尿患者の臨床的取り扱いについては,「血尿診断ガイドライン2023」1)が提唱されている.本ガイドラインの主な対象は顕微鏡的血尿で,肉眼的血尿についてはほとんど記載がない.しかし,そのわずかな記載の中でも,診断の初期段階における,超音波を用いた腎後性因子スクリーニングの有用性については明確に言及がなされている1)

 これら腎後性因子の多くは,画像診断上,腎または尿路におけるなんらかの形態異常として捉え得る.従って,肉眼的血尿を対象に行うPOCUSの意義は,診療の最初期段階で,これらをいち早く拾い上げることにある.この意味で,腎・尿路系の結石ないしは腫瘍は,最もよい適応である.

参考文献

1)血尿診断ガイドライン改訂委員会(編).血尿診断ガイドライン2023.ライフサイエンス出版,2023.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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