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増大号 POCUSの決め手。 早く、正確な診断のために 4章 症状別検査の進め方
—検査値から検査を考える—甲状腺機能が高い—甲状腺中毒症の鑑別
著者: 國井葉1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院甲状腺センター・内科
ページ範囲:P.365 - P.372
文献購入ページに移動甲状腺中毒症とは,甲状腺ホルモンである遊離トリヨードサイロキシン(free triiodothyronine:FT3)と遊離サイロキシン(free thyroxine:FT4)が高値となり,その結果,甲状腺ホルモンが過剰に作用する状態である.
甲状腺中毒症を認めたら,どのように鑑別を行っていくか超音波検査の特徴を含めフローチャートを図1に示す.まず甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone:TSH)を確認し,TSHが抑制されているようであれば,甲状腺原発の甲状腺中毒症を鑑別していく.もし,TSHが抑制されていない,すなわち正常または高値であるならば中枢性の甲状腺中毒症,TSH受容体異常症などを考えなくてはいけない.
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