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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻4号

2024年04月発行

文献概要

技術講座 生化学

—step up編—臨床化学検査が好きになる! 教科書では学べない試薬の工夫

著者: 中尾友作1

所属機関: 1株式会社シノテストR&Dセンター

ページ範囲:P.388 - P.392

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Point

●液状2試薬で構成される生化学自動分析装置用のキットは,1990年代の初めに開発され,現在では当たり前となっている安定化のための対策の多くが,この当時に確立された.

●多くの場合,再現性と測定上限はどちらかの性能を引き上げるともう片方を悪化させる関係にある.また,反応液の吸光度が大きいほど測定値の標準偏差が大きくなる.

●波長の選択において,反応指示物質の吸収極大波長を主波長に用いることが定石だが,共存物質の影響軽減などの目的で,意図的に別の波長が使用されることがある.

●1つの成分に複数の役割をもたせることがある.例えば,アジ化ナトリウムは防腐能の付与の他に,カタラーゼの失活やヘモグロビンの影響軽減の目的でも用いられる.

参考文献

1)中尾友作.生化学検査試薬における工夫.臨検.2023;67:108-114.
2)髙井雅之,芳村一.LS-1 正確性を追求したクレアチニン測定試薬—正確なeGFR算出へ貢献するために.臨化.2012;41(Supp.1):245.
3)Tamaoku K, et al. New Water-soluble Hydrogen Donors for the Enzymatic Photometric Determination of Hydrogen Peroxide. II. N-ethyl-N-(2-hydroxy-3-sulfopropyl) aniline derivatives. Chem. Pharm. Bull. 1982; 30: 2492-2497.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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