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臨床検査のピットフォール
正確な皮膚灌流圧(SPP)測定のために知っておくこと
著者: 中本有美1
所属機関: 1金沢医科大学病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.443 - P.446
文献購入ページに移動皮膚灌流圧(skin perfusion pressure:SPP)とは,皮膚組織の微小循環における灌流圧のことを指す.微小循環では,毛細血管が分布し,組織と血液との物質交換の場となっている.良好な物質交換の維持には,血管内にて一定のレベル以上の圧が必要である.従って,SPPは物質交換維持レベルの指標といえる1,2).SPP測定は,包括的高度慢性下肢虚血(chronic limb-threatening ischemia:CLTI)と呼ばれる疾患群の重症度判定ならびに治療方針の決定に頻用されている検査である3,4).非侵襲的かつ簡便な検査法であるが,体動に起因する測定不良を来すことがあり,再測定を行うことが多いこともこの検査の特徴である.
本稿では,正確なSPP測定のためのコツ・ポイントについて,CLTI患者の下肢SPP測定を想定し解説する.
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