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あとがき・次号予告
著者: 大楠清文
所属機関:
ページ範囲:P.544 - P.544
文献購入ページに移動 ウィズコロナ・ポストコロナの状況において,海外での会議や学会への参加も戻りつつあります.今年1月にCLSI会議の抗菌薬感受性試験小委員会(AST SC)がアリゾナ州テンピで開催され,世界中から200人以上の臨床微生物検査や感染症の専門家が集まりました.本委員会は年に2回(1月と6月),直接顔を合わせて会議を行っています.私はATS SCのアドバイザーとして現地での会議に参加しています.AST SCは,薬剤感受性ブレイクポイントの設定と更新に加え,新しい検査法の開発と検証,結果の解釈と適用方法に関するガイドライン,品質管理範囲の設定などを行っています.その業務に基づき,「抗菌薬感受性試験の実施基準(M100)」は毎年,改訂されています.標準化された薬剤感受性試験は何十年にもわたって発展してきましたが,近年ではより迅速で信頼性の高い遺伝子検査(核酸検査)に基づいた抗菌薬耐性検出法も開発されています.本号の「薬剤感受性検査の新たなアプローチ」では,迅速な薬剤感受性試験の最新トピックスが今後の展望を含めて解説されています.また,「薬剤感受性検査結果解釈におけるピットフォール」では,日常検査における異常値の原因と対策,精度管理が分かりやすく解説されていますので,ぜひご一読いただければと思います.
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