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新規前立腺癌診断マーカー S2,3PSA%の有用性
著者: 畠山真吾1 米山徹2 大山力3
所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科泌尿器科学講座 2弘前大学大学院医学研究科附属高度先進医学研究センター糖鎖工学講座 3弘前大学大学院医学研究科先進移植再生医学講座
ページ範囲:P.568 - P.570
文献購入ページに移動前立腺癌は,1990年以降に登場した前立腺特異抗原(prostate specific antigen:PSA)の普及により,現在,成人男性で最も罹患者数の多い(診断されやすくなった)悪性腫瘍である.PSA(正常値:4ng/mL未満)は前立腺のみで産生され,臓器特異性は極めて高いが,前立腺癌以外の疾患(前立腺肥大症,前立腺炎など)でも上昇するため,特異度(非癌患者の陰性率:negative in healthy individuals)が低いのが問題である.最も患者層が多いPSA 4〜10ng/mLの間はグレーゾーンと呼ばれ,前立腺生検を行っても前立腺癌の診断率が30%程度と低い.従って,不要な検査を避けるため,より感度の高い検査法が求められていた.今回,PSAの癌性糖鎖変化に着目し,前立腺癌を高精度で診断できる新規バイオマーカーを開発したので紹介する.
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