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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻7号

2024年07月発行

文献概要

トピックス

微生物検査におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現

著者: 上蓑義典1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.692 - P.694

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微生物検査=アナログ?

 皆さんがもつ微生物検査室のイメージはどんな姿だろうか.部屋の真ん中に黒い実験机があって,周囲に安全キャビネットや血液培養の機械,同定・薬剤感受性測定装置がポツポツと置いてある部屋で,この道何年の職人的な技師さんが培地と睨めっこしている世界.まだこんなイメージを描いている人も多いだろう.AIの期待が高まる検査業界に取り残されたデジタル未開の地,そのイメージは間違っていない.

 なぜこんなにアナログかというと,培地上のコロニー判定やグラム染色像など,見た目勝負の検査工程が非常に多いから.技師が直接目でみて判断して,臨機応変に対応した方が都合がよい部分も多いからである.しかし,この方法では,技師の力量差や作業能力の差が,検査結果やturnaround timeに影響しやすいという問題がある.

参考文献

1)Uwamino Y, et al. Efficient automated semi-quantitative urine culture analysis via BD Urine Culture App. Diagn Microbiol Infect Dis. 2022; 102: 115567.
2)Foschi C, et al. Performance of PhenoMatrix for the detection of Group B Streptococcus from recto-vaginal swabs. Diagn Microbiol Infect Dis. 2021; 101: 115427.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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