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文献詳細

雑誌文献

検査と技術52巻7号

2024年07月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

サラセミアを見逃さないために

著者: 千葉直子1

所属機関: 1杏林大学医学部付属病院臨床検査部

ページ範囲:P.724 - P.725

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はじめに

 サラセミアは,グロビン鎖の合成障害に起因する先天性の遺伝性疾患です.成人のヘモグロビンはα,βグロビン鎖2分子ずつからなる四量体(α2β2)で構成されます.一方,サラセミアの場合には,どちらか一方の産生に遺伝的に欠陥があり,ヘモグロビン四量体の生成が低下し,血球内のヘモグロビンの量が減り,小球性貧血となります.頻度としてはβサラセミアが1,000人に1人,αサラセミアは2,500人に1人程度みられます.小球性貧血を示すことから,鉄欠乏性貧血との鑑別が必要となります.今回は,サラセミアを見逃さないためのポイントを述べます.

参考文献

1)服部幸夫.日本人のサラセミア.Med Pract.2016;33:1377-1380.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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